団結力と向上心でアジアを駆け抜ける自転車チーム!

別府 匠さん(愛三工業レーシングチーム)
団結力と向上心でアジアを駆け抜ける自転車チーム!

「自転車は、僕らにとってチャレンジしがいがあるスポーツです」力強く、熱っぽく語るのは、監督の別府さん。日本はもとより、アジアを舞台に活動する話題の自転車レーシングチーム。その“可能性”に迫ります。

(プロフィール) 
愛三工業レーシングチーム(あいさんこうぎょう レーシングチーム)
監督 別府 匠(べっぷ たくみ)
自動車部品メーカー愛三工業の自転車競技チーム。国際自転車競技連合(UCI)のカテゴリー・UCIコンチネンタルチームに登録し、アジアツアーを中心にレースに参戦。UCIアジアツアーランキング10位以内を目指す。選手達は20代中心の精鋭揃い。監督の別府さんは、海外での活躍を経て自身も選手としてチームに貢献。5年前、引退と同時に監督に就任した。

チーム戦術こそ、勝負のカギのひとつ。

「自転車」と言えば、日常的で気軽な移動手段。ですが、タイムと勝利を競うレースの世界では、そのすべてが研ぎ澄まされています。
重量わずか6.8㎏のボディにまたがり、その時速は60kmにも。ロードレースで走る距離はおよそ150kmから200km。100人以上の選手たちが一斉にしのぎを削る中、チームの団結力と戦術でエースを優勝へ導く。愛三工業レーシングチームが挑むのは、そんな勝負の世界なのです。
「選手達は向上心にあふれ、チームワークも抜群。山道に強いクライマー、突破力のあるスプリンターなど、各々が役割をきっちりこなします」そう語る別府監督。采配次第で広がる可能性、それ以外にも魅力がありそうですが・・・。

チーム戦術こそ、勝負のカギのひとつ。

鍛え抜かれた身体にカラフルなウェアで風のように駆け抜ける選手達。持ちつ持たれつの団結力と、他チームとの心理戦がロードレースの勝敗を分けます。

異国の地・アジアで得られるもの。

現在、レース活動拠点はアジアが中心。インドネシア、タイ、マレーシアなど各地を飛び回ります。「アジアでは自転車は人気スポーツ。注目度も高く、自分たちは“日本代表”という意識で臨んでいます」。母体である愛三工業の関連会社も多く、おのずと士気も高まります。また、異文化を肌で感じることが、選手達の何よりの刺激になるのだとか。
そして、その先に見据えるオリンピック出場。今年のリオデジャネイロ、2020年の東京に選手を送り込むことが、チーム全体の夢でもあります。
さらに「風を感じ、自然を感じながら走るという、自転車本来の魅力を多くの人に伝えたい」そんな夢もまた、チームの目標のひとつです。

異国の地・アジアで得られるもの。

「アイサン、アイサン」と声援を送ってくれる現地サポーター。日本のサポーター同様、熱心な応援が、何よりも選手の力になります。

自転車は、どんな人にも身近なスポーツ!

「見て、乗って、いじる」。自転車にはたくさんの楽しみ方があると別府監督。「迫力あるレースは生で見て欲しいですし、自然を相手に、ひと漕ぎごとに自分で切り開いていく達成感は格別です」。
また、プロ仕様の自転車も揃えられるなど、プロとの垣根がないのも魅力のひとつ。何百種類もあるパーツも、少し変えるだけで乗り心地がまるで違い、ウェアにこだわる方も多いのだとか。
さらに、子ども向け自転車教室にも力を入れる選手達。「プロとして、マナーもきちんと伝えたい。道はみんなのものだから、車も自転車も歩行者も、皆でシェアしなくては」。自転車への深い愛情が原動力となり、勝利への手応えは今、さらに加速していきます。

“奥が深い”、だから熱処理は“やりがい”がある。
スピードの先に見出す、勝利と親子のカタチ。